文化・芸能

ミヤコカナヘビが県天然記念物に指定

【那覇支局】宮古島の固有種でトカゲ類の「ミヤコカナヘビ」が県指定天然記念物として11日付けで新規指定される。県指定の天然記念物は2010年9月に「ミヤコサワガニ」が指定されて以来50件目となる。

県教育委員会の平敷昭人教育長は、今回の指定について「大変喜ばしい。文化財は地域を象徴するもので、地域を主体とした普及啓発などの取り組みが重要。今後も宮古島市と連携し、文化財保存・継承に努める」とコメントした。
ミヤコカナヘビの体長は雄雌ともに最長30㌢㍍程で、緑色。方言でクースファヤと呼ばれ地元で親しまれているが、県によるとその数は徐々に減っており、14年には環境省のレッドリストで絶滅の危険性が最も高い絶滅危惧1A類に分類されている。市街化が進み主な生息地とされる草地などが減少していること、外来種のイタチやクジャクに捕食されたことなどが絶滅危機の要因とみられるが、生息数や生態など詳しくは分かっていない。
同文化財課の濱口寿夫課長は「天然記念物というとヤンバルクイナなどがイメージされがちだが、宮古島にも地域のシンボルとなる生き物がたくさんいる。これをきっかけとして保護に繋がれば」と期待を込めた。
類似の生物としては沖縄本島などに分布するアオカナヘビやサキシマカナヘビなどだが、種としては台湾や中国大陸の種と近く独立した進化を遂げたと考えられており、宮古諸島の地史や陸生生物相の成立過程における学術的な価値を有するとみられている。

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